
国境を超える
私たちは、今回、自家用車で国境まで行って、歩いてニカラグア側に渡って、レンタカーを借りました。というのは、まだコスタリカの在住ビザが下りていないので(いまのところまだ観光ビザのままで、在住ビザが下りるのを待っているところです)、コスタリカの車をニカラグアに乗り入れることができないのです。
ニカラグア人の夫のレオナルドが、一年ほど前から、首都マナグアの近くのカサーレスの海辺に小さな家を建てています。そこに家具や道具をもっていくので、かなりの荷物があったために、荷物運びのひとを頼むことにしました。コスタリカ側から国境線までは、イスマイルという13歳の男の子が「ぼくがやる!」と手をあげました。
イスマイル君は、学校にはちゃんと通っていて、これは週末だけの仕事だといいます。うっかり頼む前に運び代はいくらか聞きそびれて、運び終わったあとでたずねたら、なんと30ドル。ちゃっかりしたものです。でも子供相手にねぎるのも心苦しいので払ってしまいました。
ニカラグア側で、荷物を運んで、税関を通すのも要領よく手伝ってくれたのはエンリケさんというおじさんです。彼とは、ニカラグアの方が多少物価も安いので、交渉してちょっと値引きしてもらいました。
イスマイル君は逆人力車風の乗り物で荷物を運びます。駐車場の出口がちょっと上り坂なので、レオナルドもお手伝い。 エンリケおじさんは手押し車です。
国境のコスタリカ側の風景です:
ここで出国税を払います。建物の外ではお姉さんがお菓子を売っていました。コスタリカでもニカラグアでも、ひとがたくさん集まるところには必ず食べ物売りのひとをみかけます。
ニカラグア側には、数か月前に来たときはなかった、入国管理と税関手続き用の、とてもモダンな新しいビルが建っていました。コスタリカ側の質素な建物よりずっと立派です。人懐っこい入国審査官のお兄さんは、コスタリカ側の人たちはうらやましがってる、と言っていました。「でもエアコンが水漏れして困る」と彼が言ったそばから、水滴が落ちてきました。

レオナルドは見も知らぬひとに新しい建物をどう思うかと聞いてまわっています。ひとりのニカラグア人男性は「コスタリカではインフラにお金をかけないんだよ」と応えました。多少あたっているかも、と思います。
あれだけいろいろな分野で発展が進んでいる国にしては、インフラ整備、とくに道路状況はちょっとお粗末です。パンアメリカンハイウェイも、最近ようやく2車線から4車線に拡大する工事が行われています。
私たちがコスタリカに移った当初、はじめて会うひとにレオナルドがニカラグア人だというと、「ニカラグアの道路は素晴らしい!」とよくいわれました。
この続きはまた明日…
国境をリアカーで越えるとは、シュールな体験でした!